paris55’s diary

人生折り返し女子 プチ介護と日々の楽しみ

脱日常!山の神様に会いに行く

 

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船通山山頂の祠

 

 

毎日、毎日、仕事と家事とプチ介護。

休日もコロナでおこもり。出かけるのは実家かスーパー。

 

緊急事態宣言が明けた!夫も休みだったから、ちょっと脱日常したくって。

これ以上ないくらいオープンで、誰もいない場所なら… 

そうだ!山へ行こう!😆😀

 

子供達が小学生の時、ほぼ毎週末、山行していた時期がある。

ショッピングモールに行きたがる子供に、

「お菓子買ってあげるよー❤️」

と、お菓子で釣って連れて行ったっけ。

 

近県の県民の森とか、1000メートル位の山とか、家族で登った。

降りてから、麓の温泉に入って、晩ご飯を食べて帰る。

今思い出しても、夢のような日々。

 

今回登った船通山(せんつうざん)も、そんな思い出の山の一つ。

 

船通山は、島根と鳥取の県境にまたがる、ヤマタノオロチ伝説がある山。

山頂には、三種の神器の一つ天叢雲剣(アメノムラクモノツルギ)がどーんとある。

※正確には「天叢雲剣の出現の碑」。

そして一番の魅力は、山頂からの見晴らし。

 

登山ルートは二つ。島根県側と鳥取県側。

島根県側ルート、麓には横田町。美味しい出雲そばの名店がたくさんある。しかも温泉もあるから、登山後の楽しみ❤️がある。子連れの時は、この島根県ルートで行った。

 

一方、鳥取県側ルートは、地味な感じ。コースタイムは60分位らしい。

今回は、行ったことがないルートで行ってみよう!ということで、夫婦二人で、初挑戦。しかし、なかなかきつかったー🤣

 

登山口付近には、バス用駐車場と自家用車駐車場がある。

自家用車用駐車場は3台位は停められる。まだ青い紅葉が駐車場の上に張り出していて、紅葉したらキレイだろう。

 

登山口には、「クマ注意⚠」の看板。

「リラックマなら会いたいけど。」

つまらない事を考えながら、熊よけの鈴をストックのひもに通す。この鈴、ずっと聞いていると疲れる。でも、鳴ってないと、やっぱり怖くて振ってしまう。

 

午後1時30分、登山開始。

さあ!ゆるんで、だらけきった体に鞭打って、出発。

一般コースと健脚者コースあり。迷うことなく一般コースを選択。

途中、樹齢2000年の日本一の大イチイがあるらしい。

 

歩き始めは、沢沿いの道。

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園芸品種?と思うくらい、可憐なセンノウの花

途中で出会った植物や景色を愛でながら、撮影しながらのゆるゆる登山。

久々ー。楽しい!

歩き始めは、身体が慣れるまで少ししんどい。

でも、お花を見つけると、元気が出るから不思議。

 

しばらく登ったら、あら、下りが出てきた。

下ったら、また登らなくちゃいけないのよねー😅下って下って、登り返す。

そして、

「か、階段だー😅😅」

 

我々夫婦は、ひざが痛い人達。土留めの階段が、ずっとずっと、ずーっとつづれ織りに続いていく。

「これ、後で下りるンだよねェ😂」

登りもきついけど、下りは、間違いなくひざの痛みがハンパない!すでにちょっと恐怖。登っても登っても、ひたすら階段が続く。

しかも、あまり風景に変化がなくて、おもしろくない…。

 

まだ?まだ?ねぇ!まだ?

あー!また階段がー😭😭😭

だけど、諦めたくない!一歩づずつ進めば、そのうちには着くでしょ!

それが山登りのいいところなんだから。

自分を励ますけれど、写真を撮る余裕もない。

 

ようやく、頂上直下のイチイの大木まで出た。

ごめんなさい。

立ち止まってはみるものの…、体力的にきついのと「マムシ注意」の看板と下山の時間とを考えて、鑑賞はパスすることに。

 

そして…、ようやく山頂へ!

なんと!2時間近く歩いた?コースタイムの2倍?

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船通山山頂。ものすごい開放感❣

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無事に登頂ありがとうございました。下山もよろしくお願いします。

山頂からは360度の展望。
神様にご挨拶してから、解放感に浸りきる。はぁー…がんばって、よかった!

今、苦しいことも、きっと報われる時がくる!かな??

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船通山山頂のイチイの実。かわいい!

ひざの痛みを覚悟して早々に下山開始。

うす暗い森を下りるのはイヤだから、早めに出発。

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こんな感じで階段が続く…カーブを曲がれば、また階段、が延々と。

両手のストックに体重を乗せながら、ゆっくり進む。

行けるところは階段脇を選びながら。

それでもすぐに両ひざに激痛が走り始める。

 

登りの印象が「階段」なら、下りは「痛い!」😢しかない。お花もないし…😔

とにかく一歩ずつ、一歩ずつ…。

こんな調子で下りてたら、真っ暗になる…。

それでも何とか、沢沿いの道まで降りた。

コンクリートで舗装された道だから、ここからは後ろ向きに歩いてみる。

 

そう!以前、九州は九重連山に行ったときに、発見したのだ!

あの時も、ひざの激痛で進まなかった。

少しでも痛くない歩き方はないものか、いろいろやってみる。

体の右を谷側にして横歩き、とか。そして、後ろ向きに歩いてみたら、なんと!

全然ひざが痛くない!😃全く痛くない🥰邪道だけど、痛くない!!

他に人がいると恥ずかしいけど、誰もいないので遠慮なく!

脇の下から、コースを確かめながらガシガシ後ろ歩き!

コースを外れると、危険なのでそこだけ注意!

たまに立ち止まってコースを確認し、また後ろ歩き。

あ~痛くないって、幸せ。いつでも使えるわけではないけど。

 

こうして、無事に下山できた、とさ。フ~…

山の神様、ありがとうございました。

 

終わりに

毎日の生活に、閉塞感を感じるようになった。

介護、子供のこと、仕事、経済的なこと、自分の老後、健康のこと。

色々考え始めると、「何のために生きているのか、がんばっているのか」

正直言って、わからなくなることがある。不安。

山に登るって、歩みがどんなに遅くても小さくても、前に進めば必ず頂上に着く。

無心に歩き続けるだけ。登頂の喜びは、達成感そのもの。シンプルでいい。

いつか読んだ本で、大学の物理の先生が言っていたのを思い出す。こんな感じのこと。

「悟り」は、瞑想で得られるのではない。

自然を目にしたとき、美しいと感じるその一瞬に悟っているのだ、と。

そうかぁ、だから山に行きたくなるのね。

明日から、またがんばろう。今できることを、一個ずつ。

あ、ひざのケアも始めよう。下りてしまうと、痛さ忘れる(笑)

 

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。