脱日常!山の神様に会いに行く
- 子供達が小学生の時、ほぼ毎週末、山行していた時期がある。
- 船通山は、島根と鳥取の県境にまたがる、ヤマタノオロチ伝説がある山。
- 登山口付近には、バス用駐車場と自家用車駐車場がある。
- 午後1時30分、登山開始。
- そして…、ようやく山頂へ!
- ひざの痛みを覚悟して早々に下山開始。
- 終わりに
毎日、毎日、仕事と家事とプチ介護。
休日もコロナでおこもり。出かけるのは実家かスーパー。
緊急事態宣言が明けた!夫も休みだったから、ちょっと脱日常したくって。
これ以上ないくらいオープンで、誰もいない場所なら…
そうだ!山へ行こう!😆😀
子供達が小学生の時、ほぼ毎週末、山行していた時期がある。
ショッピングモールに行きたがる子供に、
「お菓子買ってあげるよー❤️」
と、お菓子で釣って連れて行ったっけ。
近県の県民の森とか、1000メートル位の山とか、家族で登った。
降りてから、麓の温泉に入って、晩ご飯を食べて帰る。
今思い出しても、夢のような日々。
今回登った船通山(せんつうざん)も、そんな思い出の山の一つ。
船通山は、島根と鳥取の県境にまたがる、ヤマタノオロチ伝説がある山。
山頂には、三種の神器の一つ天叢雲剣(アメノムラクモノツルギ)がどーんとある。
※正確には「天叢雲剣の出現の碑」。
そして一番の魅力は、山頂からの見晴らし。
登山ルートは二つ。島根県側と鳥取県側。
島根県側ルート、麓には横田町。美味しい出雲そばの名店がたくさんある。しかも温泉もあるから、登山後の楽しみ❤️がある。子連れの時は、この島根県ルートで行った。
一方、鳥取県側ルートは、地味な感じ。コースタイムは60分位らしい。
今回は、行ったことがないルートで行ってみよう!ということで、夫婦二人で、初挑戦。しかし、なかなかきつかったー🤣
登山口付近には、バス用駐車場と自家用車駐車場がある。
自家用車用駐車場は3台位は停められる。まだ青い紅葉が駐車場の上に張り出していて、紅葉したらキレイだろう。
登山口には、「クマ注意⚠」の看板。
「リラックマなら会いたいけど。」
つまらない事を考えながら、熊よけの鈴をストックのひもに通す。この鈴、ずっと聞いていると疲れる。でも、鳴ってないと、やっぱり怖くて振ってしまう。
午後1時30分、登山開始。
さあ!ゆるんで、だらけきった体に鞭打って、出発。
一般コースと健脚者コースあり。迷うことなく一般コースを選択。
途中、樹齢2000年の日本一の大イチイがあるらしい。
歩き始めは、沢沿いの道。
途中で出会った植物や景色を愛でながら、撮影しながらのゆるゆる登山。
久々ー。楽しい!
歩き始めは、身体が慣れるまで少ししんどい。
でも、お花を見つけると、元気が出るから不思議。
しばらく登ったら、あら、下りが出てきた。
下ったら、また登らなくちゃいけないのよねー😅下って下って、登り返す。
そして、
「か、階段だー😅😅」
我々夫婦は、ひざが痛い人達。土留めの階段が、ずっとずっと、ずーっとつづれ織りに続いていく。
「これ、後で下りるンだよねェ😂」
登りもきついけど、下りは、間違いなくひざの痛みがハンパない!すでにちょっと恐怖。登っても登っても、ひたすら階段が続く。
しかも、あまり風景に変化がなくて、おもしろくない…。
まだ?まだ?ねぇ!まだ?
あー!また階段がー😭😭😭
だけど、諦めたくない!一歩づずつ進めば、そのうちには着くでしょ!
それが山登りのいいところなんだから。
自分を励ますけれど、写真を撮る余裕もない。
ようやく、頂上直下のイチイの大木まで出た。
ごめんなさい。
立ち止まってはみるものの…、体力的にきついのと「マムシ注意」の看板と下山の時間とを考えて、鑑賞はパスすることに。
そして…、ようやく山頂へ!
なんと!2時間近く歩いた?コースタイムの2倍?
山頂からは360度の展望。
神様にご挨拶してから、解放感に浸りきる。はぁー…がんばって、よかった!
今、苦しいことも、きっと報われる時がくる!かな??
ひざの痛みを覚悟して早々に下山開始。
うす暗い森を下りるのはイヤだから、早めに出発。
両手のストックに体重を乗せながら、ゆっくり進む。
行けるところは階段脇を選びながら。
それでもすぐに両ひざに激痛が走り始める。
登りの印象が「階段」なら、下りは「痛い!」😢しかない。お花もないし…😔
とにかく一歩ずつ、一歩ずつ…。
こんな調子で下りてたら、真っ暗になる…。
それでも何とか、沢沿いの道まで降りた。
コンクリートで舗装された道だから、ここからは後ろ向きに歩いてみる。
そう!以前、九州は九重連山に行ったときに、発見したのだ!
あの時も、ひざの激痛で進まなかった。
少しでも痛くない歩き方はないものか、いろいろやってみる。
体の右を谷側にして横歩き、とか。そして、後ろ向きに歩いてみたら、なんと!
全然ひざが痛くない!😃全く痛くない🥰邪道だけど、痛くない!!
他に人がいると恥ずかしいけど、誰もいないので遠慮なく!
脇の下から、コースを確かめながらガシガシ後ろ歩き!
コースを外れると、危険なのでそこだけ注意!
たまに立ち止まってコースを確認し、また後ろ歩き。
あ~痛くないって、幸せ。いつでも使えるわけではないけど。
こうして、無事に下山できた、とさ。フ~…
山の神様、ありがとうございました。
終わりに
毎日の生活に、閉塞感を感じるようになった。
介護、子供のこと、仕事、経済的なこと、自分の老後、健康のこと。
色々考え始めると、「何のために生きているのか、がんばっているのか」
正直言って、わからなくなることがある。不安。
山に登るって、歩みがどんなに遅くても小さくても、前に進めば必ず頂上に着く。
無心に歩き続けるだけ。登頂の喜びは、達成感そのもの。シンプルでいい。
いつか読んだ本で、大学の物理の先生が言っていたのを思い出す。こんな感じのこと。
「悟り」は、瞑想で得られるのではない。
自然を目にしたとき、美しいと感じるその一瞬に悟っているのだ、と。
そうかぁ、だから山に行きたくなるのね。
明日から、またがんばろう。今できることを、一個ずつ。
あ、ひざのケアも始めよう。下りてしまうと、痛さ忘れる(笑)
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。